ソシオタイプSEI(調停者)の「モデルA」とは? | いざよいブログ
スポンサーリンク

ソシオタイプSEI(調停者)の「モデルA」とは?

ソシオタイプSEI(調停者)の「モデルA」とは? ソシオニクス

ソシオニクスにはモデルAという考え方があり、ソシオニクスのタイプ(ソシオタイプ)を理論的に理解するのに役立ちます。今回は、ソシオタイプの1つであるSEI(調停者)のモデルAを紹介します。

ソシオタイプSEIの「モデルA」とは?

SEIは、MBTIのタイプISFJとおおよそ対応するタイプ(※諸説あります)で、Sensory-Ethical-Introvert(感覚-倫理-内向型)の略です。

くわしくはこちら:

モデルAは、ソシオニクス創始者のアウシュラ・アウグスティナヴィチューテさんが発明したモデルです。このおかげで各タイプの性格の違いや、考え方のプロセスをシステマチックに考えることができます。

SEIのモデルAは、以下の図のようにあらわします。

SEIのモデルA

SEI(調停者)の自我

画像:自我ブロック

モデルAの1行目は自我ブロックです。そのタイプの個性やアイデンティティをあらわす部分です。自分でも上手に扱うことができ、価値を感じており、意識しています。

自我ブロックには、主導する機能(第1機能)創造する機能(第2機能)があります。

SEI(調停者)の主導する機能:内向感覚

SEIの主導する機能は、内向感覚(Si)です。

SEIは、身体的な欲求をつねにとらえ、心地よい状態が維持されるようにします。

自分や他者の身体の状態を見分けたり、どうするとこのような状態に至るのかを理解したり、これらの身体の状態を再現したり回避したりする能力にたけています。

内向感覚を主導する機能に持つ人は、自分の身体的な経験を満足させる状況に惹かれます。身体の状態の認識、再現、分析に関わることに参加しているときはいつも、パワーに満ち情熱に溢れています。

不快からの回避は、このタイプの持つ主要な動機付けの1つです。ピリピリした空気、過労による体力消耗、他の人やたくさんの「やるべきこと」から感じるプレッシャー、そして満たされなかったり満たされすぎたりする身体的な欲求から、内的な不快感が生じます。このタイプの人たちは、不快感が生じるとすぐさま気がつき、そしてそのことについて非常にうるさく主張します。そして、賢い方法によって不快感を消し去るか、あるいは単純に悩みの種となるものから逃亡します。自分と不快感を共有する他者には、大いに理解を示します。そして、そのような他者のストレスを軽減する手助けをしたり、良い解決策を提案したりします。

内向感覚を主導する機能に持つこのタイプは、自分がいる環境(自分の周りにいる人々を含めて)に絶えず自分を適応させており、当該の状況における要求に対して何が「適切」なのか、固定的な意見をもつことは滅多にありません。したがって、彼らは他者の要求には喜んで即興でこたえようとします。根拠なんて「しっくりくるから」で十分なのです。このようなふるまいは、内向直観が弱いということも相俟って、見ている側からすると行き当たりばったりにうつるかもしれません。

Introverted sensing – Wikisocion

SEI(調停者)の創造する機能:外向倫理

SEIの創造する機能は、外向倫理(Fe)です。

SEIは感情豊かで、良い雰囲気を巧みに作ります。それによって人の好意をひきつけます。

Feを②創造する機能に持つ人たちは、個人や集団に、あるいは、風景、自分が居合わせた物理的な環境の様子、自分のいる場所や自分の周りにいる人々との情緒的なつながりといった、生き物でないものに対しても、雰囲気を感じ取ってしまいます。彼らの幸福と心の平和のためには、雰囲気が良いことは欠かせないのです。だから、自分のまわりに直接働きかけたり、あるいはシンプルに悪い雰囲気の元凶と思える環境や人間を追いやったりすることで、良い雰囲気を作ろうとします。

Extroverted ethics – Wikisocion

SEIの場合、これは即興的に行われます。そしてそれは、冗談を言ったり、人を笑わせようとしたり、あるいは単純に自分に悪影響であると見て取った人々から距離をとったりするところに反映されています。IEIは、長期的な視点で考えます。だからこの場の雰囲気よりも、むしろ他人が人に向ける長期的な感情の状態に焦点が向けられます。それは、かかわりのある人たちとは仲良くしようとするところや、修復不可能なほどに敵対した人に対して、距離を置いたり保身したりはたまた「予防的に」攻撃をしかけたりするところに、その特徴が反映されています。

同上

SEI(調停者)の超自我

画像:超自我ブロック

モデルAの2行目を超自我ブロックと言います。義務感や社会規範にかかわります。価値を感じないし苦手意識が強いですが、見栄を張ったり褒められたがったりします。

超自我ブロックには、規範の機能(第3機能)脆弱な機能(第4機能)があります。

SEI(調停者)の規範の機能:内向直観

SEIの規範の機能は、内向直観(Ni)です。

SEIは、自分を「先を見通せる人」のように見せようと努力します。

長期的な影響と想像力に注意を向けることはできますが、長くは続きません。それは本来的に、目の前の環境や感覚、あるいは手近の仕事に集中することを好むからです。この規範のNiが未発達の場合は、なぜそうするのかという理由を検討できないまま大規模な将来設計を立てることがあります。 

Introverted intuition – Wikisocion

SEI(調停者)の脆弱な機能:外向論理

SEIの脆弱な機能は、外向論理(Te)です。

SEIは、何度となく自分の「非効率性」を改善しようと努めてきた人です。

脆弱なTeは、自分の信条や主張や行動を、外部の情報に基礎づけることへの懐疑や嫌悪感としてあらわれます。たとえばSEIは、たくさん本を読んできたと説明する人の専門性よりもむしろ、たとえごくわずかでも実地経験があるように見える人の専門性のほうを信用するでしょう。IEIは、自分の意見や見方を自身の個人的な洞察に基礎づけるでしょうし、洞察に反する「受け売りのsecond-hand」事実的な情報に対してはやはり懐疑的になるでしょう。「読んだことをなんでも鵜呑みにするなよ」がこの人たちに典型的な冷笑で、この冷笑は特に、百科事典や参考書のような、さもなければ中立的で信頼に足るように思われる情報に対して向けられます。他にもこの脆弱なTeは、効率や生産性、そしてなされた主張の事実的な正確性についての問題を処理したがらないという形でもあらわれます。主張はインプットによってなされていますが、そのインプットは他の機能から来るものであって、当面の問題にあまり適していなさそうな外的事実を吟味することから来るものではないのです。脆弱なTeをもつこれらのタイプは、外部の情報の中から適した情報を見極める能力にめっぽう自信がありません。

Extroverted logic – Wikisocion

SEI(調停者)の超イド

画像:超イドブロック

モデルAの3行目を、超イドブロックと言います。無意識で苦手だけれども価値を感じていることなので、何でも鵜呑みにしたり人任せにしたりしやすい部分で、自分の望みや自己実現にかかわります。

超イドブロックには、暗示される機能(第5機能)動員する機能(第6機能)があります。

SEI(調停者)の暗示される機能:外向直観

SEIの暗示される機能は、外向直観(Ne)です。

SEIは変わったことができる人に憧れます。そういう人が周りにいると、希望が持てます。そうでないときは、自分の平凡な人生を誰か・何かのせいにします。

いつも新しくて違いのあることを追い求め、物質にとらわれない人々をおおいに尊敬し憧れます。自分の可能性を信じてくれて、自分にしかできない仕事を褒めてくれる人々をすぐに慕います。

Extroverted intuition – Wikisocion

自分の才能や独自の経験、あるいは非凡さをおおっぴらにすることは滅多になく、「ふつうの人」のように見えることを好むので、他人からは関わりやすい人と思われます。しかし、親密になると自分の独特な個性をあきらかにします。個性は人に近づきがたさを与えるということを知っているので、自分の才能や個性をあらわすことに敏感なのです。自分の個性が仲の良い人たちに認められ、歓迎され、促進されることを夢見てはいますが、「念のため」、新しいグループや大きなグループのなかでは個性や才能を強調しないようにしています。

⑤暗示されるNeを持つ彼らにとって、自分がどんな才能を持っているのかを見分けることは難しく、そのためキャリアに関して長期的な目標をたてようとしない人が多いです。

同上

SEI(調停者)の動員する機能:内向論理

SEIの動員する機能は、内向論理(Ti)です。

SEIは考えが混乱しやすく、誰かに考えを整理してもらえると安心します。

信念と理解を明確に体系だてようとし、新たな概念を抱いたり新たな概念や思考体系が紹介される哲学的議論に参加したりすることを楽しみます。この人たちは、自分の行動の背後にある論理がはっきりとは自覚できていません。だから哲学的議論の中である程度の理性的能力を身につけるべく外界の助けを求めるのです。どちらかといえば目的達成の手段として、自分の最大の目的へと至るための補助線として、構造を必要とします。

Introverted logic – Wikisocion

SEI(調停者)のイド

画像:イドブロック

モデルAの4行目を、イドブロックと呼びます。自分の基盤や防衛本能にかかわる機能です。扱いは得意なのですが、大した価値を感じておらず自覚も薄いです。

イドブロックには、無視された機能(第7機能)証明する機能(第8機能)があります。

SEI(調停者)の無視された機能:外向感覚

SEIの無視された機能は、外向感覚(Se)です。

SEIは強い意志を発揮できますが、原則、身体的な欲求を優先します。

直接リーダーシップをとったり命令を出したりするよりは、報酬を与えたり大切なひとたちのニーズにこたえようとしたりすることで、他者を先導します。対立や衝突を避けますが、避けられないときには一時的に凶暴で強固な態度をとります。

困難を乗り越えたいとか競争に勝ちたいとかいう考えはなく、外から要求されているように思われることをこなすよりは、自分の内なる欲求に耳を傾け、自分の身体的・情動的・心理的な健康を気にかけたがります。

Extroverted sensing – Wikisocion

自分のまわりで起こる喧嘩によく気づきます。それに抵抗したり、不可避とわかれば積極的に参戦したりも簡単にできます。しかしそこに自分の快適さと健康よりも優先する意味はないと思っています。一部のスポーツのような、喧嘩の代わりになりそうな激しい身体活動にはまることがありますが、喧嘩自体が好きなのではなく、それによって得られる刺激的な感覚が好きだからなのです。

同上

SEI(調停者)の証明する機能:内向倫理

SEIの証明する機能は、内向倫理(Fi)です。

SEIは相手との関係性を理解していますが、移り変わるものと考え、そこにこだわりません。

このタイプは、たとえはっきりと表現されなかったとしても、2人の関係性の中に生じている相互作用をすぐに理解できます。しかし、集団の中で色々な人と広く交流することに比べれば、2人の関係性がどうとかいう話は重要ではないし、面白くもないものだとみなしがちです。さらに、人間関係は、静的なものというよりは状況に応じて変化する動的なものであると感じています。

Introverted ethics – Wikisocion

まとめ:SEI(調停者)のモデルA

SEIのモデルAは、まとめるとこうなります。

タイトルとURLをコピーしました