宵のつれづれ#23 SLEの支配欲 | いざよいブログ
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宵のつれづれ#23 SLEの支配欲

ソシオニクス

仕事帰りの電車の中で読めるをコンセプトにした、宵のつれづれシリーズ。今回は第23回目、SLEの支配欲です。

宵のつれづれ
  • よひ 【宵】名詞
    晩。また、夜に入って間(ま)もないころ。
  • つれ-づれ 【徒然】[一]名詞
    ①手持ちぶさた。退屈であること。所在なさ。
    ②しんみりしたもの寂しさ。物思いに沈むこと。
執筆のルール
  • 1記事につき1論点(ただしソシオニクスの話に絡める)。
  • ゆるく楽しく書く。
  • 毎週月・木曜日の、太陽が沈むころに配信。

SLEの支配欲

前回、かよわくなれないSLE、という記事を書きました。

ストラティエフスカヤによる「SLEがかよわくなれない」理由の説明を引用しました。簡単に言うと、SLEがもともと「強さ」を重視するタイプだというのが理由でした。

ですが理由はそれだけではありません。ストラティエフスカヤの説明は、以下のように続きます。

また、(SLEは)誰かの力に屈することも不快です。これは彼らのベータ・クアドラの支配欲と矛盾します。そしてベータ・クアドラの「パシリ」コンプレックス※1――従属的な立場へと押しやられる恐怖――を傷つけ、それから、支配させられたり辱められたりしないように支配したい(屈辱を与えたい)という欲望を刺激します。

Тождественные Отношения: СЛЭ-СЛЭ | Соционика от Стратиевской

補足しましょう。

まず、SLEがかよわくなれない理由として挙げられていること、それは誰かの力に屈したくないというのが強いからです。

これは理論的に言うと、ベータ・クアドラに特徴的な支配欲とか優位に立ちたい欲)に反するからです。

ベータ・クアドラというのは、ソシオタイプの小グループで、SLE・IEI・EIE・LSIの4タイプが属しますが、前回扱った外向感覚(意志の感覚)を大事に考えているという点で共通しています。他にも共通点はあるけどね。

以下にマイルドな解説もあるので参考までに:

ベータ・クアドラの中でも、SLEは、前回扱った通り強さがいちばん大事なタイプです(主導する機能×外向感覚)。また、はたから見てもそうで、SLEのいちばんの魅力・いちばんのSLEらしさも、やっぱり強さ、というふうになってきます。

一方、支配というのは、強い者から弱い者へ行われるものです。なので支配する者は強く、支配される者は弱いとみなされます(一般論の話をしていますよ!)

そういうなかで、SLEが支配されてしまえば、それは大事件です。

なぜなら、SLEが支配されるということは、SLEの「強さ」が否定されることだから。つまりそれは、SLEのいちばん大事な価値観が否定されることであり、SLEのいちばんの魅力、いちばんの自分らしさが否定されるということだから。

というわけでSLEは、絶対に支配されたくないんです。そういう人にとって「支配されるかもしれない」というのはめちゃくちゃ恐怖です。

そしてその恐怖を消すためにも、常に自分がすべてを支配しておきたい…というふうになるわけです。これがSLEの支配欲の正体です。

前回・前々回扱った、SLEチャンとSLEクンのやりとり。

SLEチャン
SLEチャン

瓶の蓋が開かな~いっ!! ねぇ~、SLEクン開けて~っ!!♡♡

SLEチャンは「かよわい」風を装って、SLEクンに命令を下し支配しようとしたんでしたね。

当然、SLEクンがそれに気づかないはずはありません。SLEは他人の支配欲にも敏感に反応します。だから彼はこう返したわけです。

SLEクン
SLEクン

お前、力弱すぎだろ。俺がいないとダメなんだなお前は~。

これは、SLEチャンの支配の拒絶ですね。SLEチャンの力のなさ・自立できなさをおちょくることで、「俺は『彼女に支配される哀れな彼氏』ではないぞ」とくぎを刺している。それどころか「むしろ俺こそ彼女を支配している側だからな」と主張しているわけですね。もちろんこのあとにSLEチャンの再反撃が待っていますけどね。

今日は以上です。更新が遅くなってごめんなさい。

※ひよこちゃんのセリフはイメージです。

※1 クアドラ・コンプレックスは、同じクアドラは同じコンプレックスを共有するという考え方。また「パシリ」はшестёркиの意訳。使用人とか小間使いのような意味を持つ侮蔑語らしいです。

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