愛の形の違いに着目しながら、双対関係の恋愛についてたどっています。本日がシリーズ最終回です。今日は、LSEとEIIの双対関係の恋愛についてまとめていきます。
8つの愛の形(前半):
8つの愛の形(後半):
LSEとEIIの恋愛
LSEの恋愛
一見すると気難しくて事務的なこのLSEは、プラグマとエロスというかなり対照的な2つの愛を持つ傾向があります。氷のように冷たい打算と、炎のように燃え盛る思いにより、LSEの内面はムラがあります。LSEは合理的に生きるのが好きで、感情で動くことはありません。仕事の利益が感情よりもしばしば大事であり、愛する人とのコミュニケーションにさえ優先されます。しかし定期的に、心地よさを得るため、ちゃんとした休みを設けます。
LSEは気遣いができて頼もしいパートナーです。LSEは愛する人のためにできることは何でもします。LSEのパートナーは褒めてもらえなかったり、言葉で気持ちを伝えてもらえなかったりするかもしれませんが、LSEは自分の愛情は行動で示し、すべての懸念は自分が引き受け、そしてパートナーが共通の問題に取り組み、集中力と忍耐力だけが必要な作業をやってくれるときにはかなり満足します。
LSEはパートナーに、自分の意志ややり方を押し付けたり命令したりしないアシスタントが必要です。LSEは、そのエロスという官能的な愛によってある程度やわらいでいなかったとすれば、かなりドライで威厳があって注文が多い人に見えるかもしれません。このような情緒的行動をしやすいために、LSEは時々愛する人に対してはロマンティックで気前が良い人になります。
体の相性が良いときや、このような人生の伴侶を実用的な理由から大切するときには、自分の選んだ人に対しては誠実でいることができます。健康な実用主義からかけ離れてはいないのですが、LSEの感情は長く赤々と燃え上がるでしょう。互恵的でない場合、LSEは義務感から、新たな情熱を断念することができます。それでも元恋人のことを長いこと覚えていることはできるのですが、LSEのエロスはしばしばプラグマに服従します。
EIIの恋愛
外交上手なストルゲと独創的なフィリアの組み合わせをもつEIIは、かなり気難しいLSEの理想的な伴侶になります。EIIがLSEが家族の長になることを許す一方、自分の興味に対する理解と尊重を要求します。そのためEIIは、LSEとの間では、人生観や、人との関わり、子育て、将来設計、毎日の仕事においてズレを起こさないようにします。
ストルゲという真の家族愛とも相俟って、フィリアという愛は、短気でプライドが高くて威厳のあるLSEとのつながりをより強いものにします。EIIのように双対・LSEに接することができる人はほかにいません。EIIは喧嘩したり言いすぎたりしないようにぐっとこらえることができるのです。
EIIは、パートナーが自分の間違ったふるまいや厳しい発言を恥じるようになるような仕方で自分の主張を行います。このとき話し合いは喧嘩を終わらせるわけではありませんが、和解したりふるまい方を改めるよう約束したりすることにつながります。
EIIは忍耐力があって気が利き、慎重で思慮深いのですが、愛する人といるときはありのままを見せ、本当のことを言うか大人しくしているかを好みます。EIIの愛ストルゲは幸せで調和した家族生活、溢れる優しさ、お互いの譲り合いを追求します。しかし一方だけではありません!EIIは自己犠牲的なタイプではありません。そしてEIIが、自分の困難への適応力の弱さや、打開する力のなさ、自信のなさのために、実践的な問題を指導してもらうことにしたとしても、親切な友人と心ない独裁者の境界を踏み越えてもいいよと言っているわけではありません。
EIIは自分のパートナーの再教育に全身全霊をかけて取り組み、やがて自分の理想に近づけていきます。しかし、パートナーが妥協したがらなかったり自分の説得を聞き入れなかったりすれば、EIIは関係を終わらせることができます。LSEは安定した家庭を築きたがりますから、LSEがもしこのような脅威を感じれば、LSEは関係を向上させるためにできることはなんでもやることでしょう。
EIIにとって、精神的な側面は、性的な側面よりもはるかに重要です。加えて、EIIはシャイであり、そのため自分の希望を積極的に表現してくれるパートナーに主導権を握ってもらう必要があります。恋愛においてはEIIは控えめで、疑い深く、目ざといです。パートナーのちょっとしたごまかしがEIIには苦痛であり、EIIは感情面において互恵的であろうと最大限の努力をします。たとえ攻撃したり遠ざかったりする必要があるとしてもです。双対・LSEが悔い改めればEIIは許し、軋轢の原因のことは二度と思い返しません。
LSEは個人的な問題について話すことは大嫌いであり、別れ話なんてもってのほかです。このためにLSEは結論を早まって倫理的な過ちを犯しがちであり、これのせいで周囲の人々との関係をややこしくしてしまいます。忍耐力のなさのせいで、LSEは時々厳しくて不器用であり、外交スキルだけでなく自己批判も欠けています。こういうわけで、LSEはEIIの忍耐強さ・根気強さを必要とします。EIIはこの忍耐強さ・根気強さによって、神経質な双対・LSEを上手に再教育し続けるのです。EIIは教育者としての役割を担うだけでなく、LSEの良心に働きかけ続けるのです。LSEは十分に感受性があり、ハイレベルな倫理原則が全くわかっていないというわけではありませんから。
恋愛にかぎらないLSEとEIIの双対関係については: